歴史ある寺社が並ぶ京都・東山。そこに、ローケツ染師の中川善夫さんの工房があります。ローケツ染は溶かした蝋を用いる染色技法で、その歴史は正倉院に文献が残るほど。着物をはじめ、のれんなども手掛ける中川さんはこの道40年。日本の伝統を今に伝える職人です。
伝統工芸の職人と聞いて、近寄り難い方かと思いきや、とても気さくな中川さん。商談や納品の時にも自分から取引先へ伺うそうです。「自分が足を運べば、新たな出会いや仕事につながる。それに、他の人の作品を見ると勉強になるんです」と今なお学ぶ姿勢を忘れません。エネルギー溢れる中川さんの若さの秘訣は、〝明るいお酒〟を飲むこと。「いろいろな業界の人と酒を交わし、話をすることで、世界も広がるんです」。

「3年くらい前、健診で『すぐに大学病院に行きなさい』と言われるほど血糖値が高くなったんです。好きな仕事を続けるためにも、身体を大切にしようと決めました」。中川さんはもともと甘いもの好きで、〝やせの大食い〟だったそうですが、今は糖質を抑えた甘味料を使用したり、食べ過ぎないようカロリーを抑えた食事に。さらに、仕事中は座りっぱなしなので、時間を見つけてウォーキングを始めたそうです。「私は生涯、〝職人〟として全うしたい。手の動く限り働いて、後世に着物の良さを伝えたいですね」。



1946年神奈川県生まれ。
5歳から京都在住。19歳でローケツ染の道に入る。2005年には京都染色工芸協会展で経済産業大臣賞を受賞。


































