高麗人参(学名:Panax ginseng C.A. Meyer)は、オタネニンジンという和名をもつウコギ科の多年生植物です。 高麗人参は、本場韓国では「コリョインサム(고려인삼)」と呼んでいます。 有用成分「サポニン」を多く含んでいるのは根の部分で、根の形が人の体に似たものほど良いとされています。

高麗人参は、アジアの極東地方だけに自生する植物です。高温多湿の地域では生育せず涼しく乾いた気候を好み、降水量は年間で約1200mmほどで、比較的降雪量が少ない地域でしか生育しません。韓国は、北緯36度から38度に位置しており、高麗人参の栽培に適した四季の気候条件と土壌を持っていて、世界的に質の高い高麗人参を生産する人参宗主国として評価されています。
高麗人参は、普段私たちが食べているニンジンとは全く別の植物で、ウコギ科のハーブの一種です。(ちなみにニンジンはセリ科。)本来、人参は韓国、中国北東部などの山岳地帯でしか自生しないため、収穫がたいへんむずかしく、王侯貴族の間だけで珍重される大変貴重なものでした。日本に伝わったのは奈良時代で、中国から貢ぎ物として献上されるなど、長い間、高貴な健康素材として重宝されてきました。
高麗人参は多年生の植物で、厳選した栽培地での土壌づくりから始まり、種まき、収穫に至るまで実に4~6年の歳月が必要です。その間、一瞬たりとも気を緩めることができません。しかも一度収穫すると、その土地では10年は育たないといわれるほど土の養分を吸い尽くします。4年根(栽培)より5年根、5年根より6年根と高麗人参は年を経るごとに内容が充実してきます。しかし栽培が長ければ長いほどいいというものでもありません。サポニンをはじめとする高麗人参の有用成分のバランスがとれ、しかも多くなるのが6年根とされています。

高麗人参の芽

高麗人参の花と実

1年根~6年根
高麗人参は加工法によって大きくは水参(生)、白参(乾燥人参)、紅参の3つに分類されます。紅参は高麗人参の中でも貴重とされ、千年以上も受け継がれてきた紅参への加工過程で、新たな有用成分が生じるため、紅参は、生の人参(水参)や乾燥人参(白参)よりも、健康に役立つといわれています。
畑から掘り出したままの生人参を「水参(すいさん)」といいます。水参は80%位の水分を含んでいます。すべての人参加工品の原料となりますが、腐りやすいのが難点です。生の高麗人参は、主に料理用として使用されており、すりおろしたり、生のまま食べたりします。鶏の中にもち米や自然食材を詰めて煮込んだ料理「参鶏湯(サムゲタン)」には、高麗人参が使われています。また、蜂蜜や焼酎に漬けておいたり、ナツメ、栗と一緒に煎じて飲むのも一般的です。
水参の皮をはがすか、あるいはそのままで、水分量が12%以下になるよう、太陽熱または熱風で乾かしたものを「白参(はくさん)」といいます。白参は、主に4年根が用いられています。水参より保存は利きますが、長期保存には適していません。皮をはがした場合、見た目は白くて美しいですが、皮の部分には有用成分サポニンがたくさん含まれているため、紅参に比べるとその働きは弱いといわれています。
水参の皮をはがさずに、水参を蒸気で蒸した後、水分量が14%以下になるように自然乾燥させ加工したものを「紅参(べにさん)」といいます。蒸気で蒸して、紅色になるまで乾燥させる過程で、新たな有用成分が生じるため、水参、白参よりも健康に役立つとされています。赤褐色で非常に堅く長期間保存が可能です。高麗人参の中でも貴重とされる紅参にも等級があり、大きさや形状などにより「天」、「地」、「人(良)」に分けられています。






































