季節 学び 植物 歴史

一番早く春を届けてくれる梅の花

投稿日:2017年2月10日

梅の花

東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

この歌は、学問の神様として有名な菅原道真が詠んだもの。
昌泰4年(901年)、
時の右大臣であった菅原道真は、
藤原氏の陰謀により大宰権帥(だざいのごんのそち)を任ぜられ、
京の都からほど遠い大宰府に左遷させられることに。
都を離れる直前、
道真が自宅の梅の木に対して上記の歌を詠みました。
道真を慕った梅の木は、
道真が大宰府に着くと、
一夜のうちに道真の元まで飛んで来たといいます。
これが有名な「飛梅伝説(とびうめでんせつ)」です。

最古の和歌集『万葉集』の時代から、
数多くの梅の歌が詠まれてきました。
まだまだ、厳しい寒さが続く2月。
風雪に耐えながらも美しい花をつける梅の姿を観て、
人々は深く感銘を受けたのでしょう。
「梅は咲いたか、桜はまだか」と、
春の到来を待ちわびる人の思いは、
今も昔も変わらないようです。

久郷直子

-季節, 学び, 植物, 歴史

関連記事

月

月にまつわるアレコレ

残暑はまだまだ厳しいですが、暦の上ではもう秋。 お月見の季節ですね。 そして今日は十五夜。 旧暦の8月15日にあたり、とりわけ月が美しいと言われます。 十五夜は「中秋の名月」とも言われますが、 もう一 …

田植え

「苗代や 家は若葉に 包まれて」

「苗代や 家は若葉に 包まれて」原 石鼎(はら せきてい) 新緑に風薫るころ、 ゴールデンウィークがやってきます。 昭和の日から始まり、 5月5日のこどもの日で締めくくられるまで、 4日間の国民の祝日 …

部屋のデスク

「ミニマリスト」の考え方から学ぶ

いよいよ、夏休みも最終週。 今回は、最後の課題「ミニマリストの考え方を知る」についてのお話です。   近年、テレビや本などでクローズアップされている「ミニマリスト」。 言葉自体は知っているも …

鰻丼

夏土用とウナギ

今日は土用の丑の日。 土用の丑の日にはウナギを食べる風習は、諸説ありますが、 江戸時代の発明家・平賀源内が発案したといわれています。 源内は、知り合いのウナギ屋に 「夏になるとウナギが売れない」と相談 …

勉強

「青春とは何もかも実験である」 「希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる」

「青春とは何もかも実験である」スチーブンソン(イギリス)の言葉 「希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる」サミュエル・ウルマンの言葉 毎年のことですが、 始まりの春は脳トレの目的もあって、 何かを学び …

S