春になると「身体がだる重い」「肩が凝る」「フシブシが痛む」といった身体的な不調に加え、「イライラする」「憂うつになる」など、精神的にも不安定になりがちです。
こうした心身の不調は、「肝」の機能低下によって起こるとされています。
「肝」は、東洋医学における身体機能の1つで、西洋医学で言うところの肝臓の働きや代謝機能、自律神経の働きなどに深く関わっています。
「肝」の機能が低下すると、筋肉や腱などの働きに悪い影響を与えるため、肩こりや関節痛といった春に多い身体的不調を招きやすくなります。
また「肝」には、過度なストレスでダメージを受けやすい特徴があります。
春は、新しいことが始まる季節。
卒業式・入学式・入社式があったり、職場や住所が変わったりと、新しい生活を始められる方が多くいらっしゃいます。
環境の変化は、気持ちを前向きにする反面、不安や心配などストレスの種になることも。
ストレスの多い生活は、私たちが想像する以上に「肝」に負担をかけます。
「肝」は、春の草木のように、のびのびしている状態を好むといわれています。
半身浴やアロマなどで心身をリラックスさせ、「肝」の働きを良くしましょう。
久郷 直子