1947年5月26日、
阪神甲子園球場に日本で初めてラッキーゾーンが設置されたことから
「ラッキーゾーンの日」となりました。
ラッキーゾーンとは、外野フェンスと、
フィールドに設けられた金網柵との間に作られた区域のことです。
もともと甲子園球場は、他の球場に比べて広かったため、
外野フェンスを越えるようなホームランが出にくい球場でした。
1932年に甲子園球場を訪れた、
野球の神様 ベーブ・ルースでさえ「この球場は広すぎる」と言ったそうです。
そこで、フェンス越えのホームランを楽しみたい観客のために設けられたのが、
ラッキーゾーンでした。
野球界の一時代を支え、日本の様々な球場に設置されたラッキーゾーンですが、
選手の体格向上やバットの改良などでホームランの本数が増えたり、
夏季オリンピックの正式種目に野球が加えられることが決まったといった経緯から、
球場を国際競技規格に適合するように変えていく動きがさかんに。
そうした時代の流れを受けて、
1992年3月に甲子園球場のラッキーゾーンも撤去されました。
ラッキーゾーンは、終戦の復興から高度経済成長に向かう日本人に、
大きな希望や力強い推進力を与えた要因の1つだったのかもしれませんね。
久郷直子