季節

秋空に浮かぶ、雲を眺めて

投稿日:2017年9月8日

秋の雲

日が短くなり、朝晩の涼しさが際立ってきたこのごろ。
まだまだ日中は暑さが厳しいですが、
草木の様子や虫の鳴き声などから秋の気配を感じるようになりました。

秋は空が澄んでいて、とてもきれいですね。

昔から「秋の空は高い」と言いますが、
確かに秋の空は澄み切っていて空が高く見えます。
秋の空が高い理由は、主に2つあるそうです。

1つは、高気圧の出身地の違い。

秋になると海育ちの高気圧の勢力が弱まり、
大陸育ちの高気圧の勢力が強くなります。

大陸育ちの高気圧は、海育ちの高気圧よりも空気中の水分量が少ないため、
夏場よりも空気が乾燥して空が青く高く感じるのです。

もう1つの理由は、雲の高さ。

夏に代表される入道雲やわた雲は空の低い位置にできますが、
秋に代表されるうろこ雲やひつじ雲は空の高い位置に発生します。

高い位置に雲が発生すると、地上から空を見上げる私たちの視線も高くなります。
すると、雲の下に見える空の割合も大きくなるため、空が高く感じるそうです。

ここで、秋空に浮かぶ雲をいくつかご紹介します。

「すじ雲」

雲の先端がカギ状に曲がっている特徴があり、
空の高い位置で空気の流れが速くなる秋に多く見られます。
真っ青な空の中で、繊細に透き通るようなこの雲が流れていく様子は、
とても涼しげで美しく感じます。

「うろこ雲」

空の青さと雲の白さのコントラストが美しい秋雲の代表格。
空に白い小石をばらまいた様な姿がとても美しい雲ですが、
形が崩れやすい特徴があります。

「ひつじ雲」

秋になると特に美しく見える雲の1つで、
ひつじの群れのように見える様子から「ひつじ雲」と呼ばれます。
遠くまで続くひつじの群れのようで広大な草原を空に感じられます。

 

雲を眺めて想像力を膨らませ、何かの形に例えてみたりするのも楽しいものです。
秋の楽しみの1つとして、空を見上げて雲の美しさを満喫するのも素敵ですね。

久郷直子

-季節

関連記事

夏の山

「山の日」夏山に思いを巡らせて

明日は山の日。 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日です。 夏は、登山を満喫するのにピッタリの季節。 雄大な山々の造形美、清々しい稜線歩き、咲き乱れる高山植物、 刻一刻と色を変える空… 本格的に …

金木犀

歩くことのメリット

先日、歩いていたら、どこからともなく金木犀の香りが漂ってきました。 懐かしく柔らかな芳香が心地よく、思わず深呼吸。 「バスに乗らずに歩いて良かったな」と得した気分になりました。 最近、買い物などで外出 …

梅の花

春よ来い

暦の上では立春が過ぎ、雨水のころとなりました。 雨水は、空から降る雪が雨へと変化して氷が溶けだす季節。 春一番が吹くのも、このころとされています。 梅一輪 いちりんほどの 暖かさ この句は、俳人・松尾 …

月

月にまつわるアレコレ

残暑はまだまだ厳しいですが、暦の上ではもう秋。 お月見の季節ですね。 そして今日は十五夜。 旧暦の8月15日にあたり、とりわけ月が美しいと言われます。 十五夜は「中秋の名月」とも言われますが、 もう一 …

麦わら帽子とサングラス

今年は帽子で紫外線対策!

夏に向けて日に日に気温が高くなるこのころ、心配なのはやっぱり紫外線です。 毎年、紫外線対策に日傘を活用していましたが、お出かけの際にかさばるのが悩みの種でした。 そのため、今年は日傘のかわりに帽子を活 …