いよいよ新年度が始まりました。
新入生、新入社員、新番組…世の中は新鮮な空気に包まれます。
新しい生活に身を投じる人たちを応援するかのように、桜が景色を明るく華やかにします。
こちら京都では桜の見ごろが過ぎ、新緑の季節に向かって若葉が顔を出し始めました。
あらためて、美しいときは短く儚いことに気付かされます。
もう少し桜を満喫したいと思い、桜の塩漬けを用意して桜湯を楽しみました。
桜湯とは、茶碗の中に塩漬けにした八重桜の花弁を入れ、
お湯を注いだ日本伝統の飲み物です。
茶碗の中でゆっくりと花弁がほぐれ、可憐に花を咲かせる様は大変美しく、
手の中に小さな春が訪れたような心地がします。
過ぎ行く春を惜しみつつ、桜湯でほっとひと息つく…なんとも贅沢な時間です。
4月は生活環境が代わり、なんとなく落ち着かない時期です。
しかし、そんな時こそゆったり休息を。
お健やかにお過ごしください。
久郷直子