鍋物が続くこのごろです。
鍋といえば、
私は旬の魚・タラを使った「タラ鍋」がお気に入り。
特に、白子のある雄のタラが美味しいです。
身が崩れやすいので、
先に野菜を鍋に入れ、後ほどタラを入れます。
出汁が出て、油も軽く乗っているので、
春菊との相性も抜群。
たとえ薄味でも、
素材の味を生かし合うので美味しくいただけます。
また、鍋に欠かせないネギや白菜などの冬野菜は、
「霜にあたると甘くなる」といいます。
この理由は、冬野菜には寒さから身を守るために、
水分を減らして糖分を増やす性質があります。
これにより冬野菜は糖度が高くなり、
特有の甘みを生み出すのです。
加えて、冬野菜には栄養分もいっぱい。
鍋物の青みで欠かせない春菊は、
カロテンが豊富。
霜を受けるほど甘みが増す小松菜は、
カルシウムやビタミンAが豊富。
冬野菜の1つである蕪の葉には、
鉄分やカロテン、カルシウムなどが含まれます。
家族や友人たちと鍋を囲むと、
温かく楽しい雰囲気になります。
しかし、本当に鍋の味を楽しみたい場合は
一人鍋が良いのではないかと感じます。
家族と一緒に食べると、
自分よりも子どもや親を優先しがちに。
美味しく煮えた部分を、
真っ先に子供や親の取り鉢に入れてしまいます。
友人たちと鍋を囲むと、
お喋りの方が楽しくなり、
鍋の美味しさをかき消してしまう気がします。
熱々のおいしい鍋をいただくのなら、
一人鍋が最高。
今、人気のポーションタイプの鍋汁に
感謝する毎日です。
旬の味覚と冬野菜のエネルギーを
美味しく楽しみながら、
春が来るのを待ちましょう。
久郷直子