季節 学び

「苗代や 家は若葉に 包まれて」

投稿日:2016年4月27日

苗代や 家は若葉に 包まれて 石鼎(はら せきてい)

新緑に風薫るころ、
ゴールデンウィークがやってきます。

昭和の日から始まり、
5月5日のこどもの日で締めくくられるまで、
4日間の国民の祝日があります。

ゴールデンウィークと言えば、
テーマパーク、コンサート、
海外旅行、交通渋滞などの風物詩が印象的です。

昭和のゴールデンウィークを振り返ると、
大掃除や親孝行といったキーワードもありました。

小学校のころ、毎年ゴールデンウィークには、
田植えのために田舎に帰るという友達がいました。
サラリーマンのお父さんが
実家の田植えの手伝いをするので
一緒に帰省するのです。
ゴールデンウィークがあるのは、
田植えで忙しい時期だからとも言っていて、
大変だけれど素敵な田舎での
暮らしをいっぱい話してくれました。

田植え

田植えの合間には、
道ばたに生い茂るシロツメグサや
レンゲで花輪を作ったり、
ヨモギを摘んで持ち帰り、
ヨモギ餅を作ってもらうとか、
小川でオタマジャクシを取ると、
田舎での暮らしを語ってくれました。
その友達は、
「お父さんは田植えで疲れて可哀想だけど、
私はとても楽しい」
と言っていました。
お父さんは、実家の親孝行と
子供へのサービスを同時にしていたのですね。

ゴールデンウィークが近づくと、
田植えという清らかな労働の季節を教えてくれた、
小学校のころの友達のことを思い出します。

久郷直子

-季節, 学び

関連記事

洋服

感謝の気持ちを込めて、夏仕舞い。

昼間は、まだまだ暑いですが、徐々に秋の気配が感じられるようになってきましたね。 そろそろ夏仕舞いをして、本格的に秋を迎える準備をはじめようと思います。 まずは、夏物衣類のお片付け。 季節外れになった大 …

茅の輪

夏越の祓(なごしのはらえ)

「夏越の祓」は6月末に行われる神事で、 参拝者が『水無月の夏越の祓する人は、千歳の命延ぶというなり』 と唱えながら鳥居の下や境内にある茅の輪をくぐり、 半年分の厄を落として残り半年の健康を祈願します。 …

部屋でくつろぐ

部屋着はラクなだけではダメ!?

気温の変化に身体がまだ慣れていないせいか、 このところ寒さが辛く感じます。 寒い夜に恋しくなるのが、快適で暖かい部屋着。 ところが、この部屋着選びは意外と難しいのです。 理由の1つは、家の中で過ごすた …

満開の桜

今年のお花見計画

「待つのも祭り」。 今年もお花見コースをいくつか考えながら 満開の時を待っています。       1つ目は、清水寺から二年坂・三年坂を通って 高台寺、丸山公園、白川通り、 …

美術館

文化に触れて、心を元気に

秋が深まり、朝夕が冷え込むようになりました。 紅葉や銀杏の木の葉が色づき、近所の公園を歩いていても秋の風情を感じられるこのごろです。 さて、明日11月3日は「文化の日」。 日本国憲法の公布を記念して制 …