6月16日は「和菓子の日」です。
嘉祥元年(848年)、仁明天皇によって16個のお菓子などを
お供えして人々の健康を祈る行事が始められました。
この行事は、江戸時代ごろまで続いたそうなのですが、
明治時代に入って西洋文化が広まるとともに廃れていきました。
その後、昭和54年(1979年)に全国和菓子協会が
『美しい日本の四季と歴史の中で育まれてきた「和菓子」の素晴しさを楽しみ、
後世に伝え残していこう』という趣旨で定めたのが「和菓子の日」です。
日本の夏は湿気が多く、食欲も落ちやすいもの。
和菓子は、そんな時でも口にしたくなるような、
艶やかな見た目でみずみずしい食感をしています。
わらび餅や蜜豆、葛きり、水羊羹、寒天…
上品な自然の甘みと爽やかな後味は、夏の和菓子の醍醐味です。
また、清涼感のあふれる見た目や季節の風情を感じられるモチーフ、
夏の風物詩をあらわす意匠もの、夏限定のデザインなど、
視覚からも涼やかさを感じられます。
今週末には父の日があります。
今年の父の日には、お父様の健康を願って
和菓子を贈ってみるのも良いかもしれませんね。
久郷直子