2日ほど前に、1年の内で昼の時間が最も長くなる夏至を迎えました。
夏至を含め、季節の移ろいを表すものを「二十四節気」といいますが、
二十四節気をさらに細分化したものを「七十二候」といいます。
七十二候でいうと、
今の時期は「乃東枯る(なつかれくさかるる)」ころになります。
「なつかれくさ」は夏枯草と書き、
この時季に紫色のかわいらしい花を付け、
真夏になると茶色に変化する特徴がある植物です。
茶色になった時の様子が枯れたように見えることから、
夏枯草と呼ばれています。
夏枯草は漢方薬に使われる生薬の1つで、
利尿作用や解熱作用などがあります。
一般的には、ウツボ草という名前で知られています。
暑気払いに役立つとして、刻んで煎じ、
お茶の代わりとして飲まれたり、
揚げ物や酢の物、おひたしなどにして食べられたりしています。
ウツボ草は、日当たりのよい山野や路傍で自生します。
加えて、この時期はアロエやドクダミなど、
他の夏の薬草も見つけることができるでしょう。
まだ朝は、気温が低くて過ごしやすいころです。
自生する夏の薬草を探しながら、散策を楽しんでみるのも素敵ですね。
久郷直子