日ごと暑さが増し、いよいよ本格的な夏が始まろうとしています。
本日は「七夕」。
夜空を流れる天の川にカササギの橋がかかり、
織姫と彦星が年に一度の逢瀬を楽しむロマンチックな日です。
七夕の文化は中国から伝来したもので、日本には平安時代に伝わったそうです。
平安時代当時、七夕は宮中行事の1つでした。
七夕の短冊に使用される色は5つあり、それぞれに意味があります。
赤は「礼節」、青は「仁」、黄色は「信」、白は「義」、黒(紫)は「智」。
貴族たちは、この5色の絹糸で布を織って短冊を作り、
それを飾って書や楽器、詩歌などの上達を祈ったそうです。
江戸時代になると庶民の間にも七夕が浸透し、
高価な絹糸ではなく、手軽な紙の短冊が作られるようになりました。
元禄(江戸時代中期)のころには「せっかく色紙を飾るなら、字を書こう」
ということで短冊に願い事を書くようになったとされています。
7月を文月ともいいますが、
これは「短冊に文字を書き、書道の上達を願った」ことに由来するそうです。
七夕のころから、お中元や暑中見舞いが始まります。
日頃のおつきあいに感謝し、字の練習も兼ねて、
手書きで手紙やはがきを書くことも良いですね。
久郷直子