毎日ジメジメと蒸し暑く、
「梅雨明けまで長いなあ」と重たい気分になります。
そんな季節だからこそ、
浴衣姿の人を見ると爽やかな気分になります。
暑い季節に浴衣姿になり、
縁側でのんびり夕涼み。
これから始まる日本の夏の風物詩です。
ここ京都では、
「浴衣姿で来店すれば料金を割り引く」
といったサービスを展開する飲食店もあり、
日常的に鮮やかな色や柄の浴衣を着る人が増えました。
けれども、清々しい空気が漂い、
涼しい気分にさせてくれるのは、
京都の舞妓さんが着ているような、
白ベースに藍色の古典柄の浴衣かなと思います。
“玲瓏八面起清風(れいろうはちめんせいふうをおこす)”
という禅語があります。
「玲瓏(れいろう)」は清く美しいもの。
「八面」はあらゆる方向…
この言葉には
“美しいものは、あらゆる方向に清風を起こす”
という意味があります。
優れた人には清らかな空気が漂い、
それが周りの人にも波及するということです。
周りを見渡すと、
会うだけで言葉を交わさずとも
心地よくさせてくれる人がいます。
蒸し暑い季節、
見た目も涼しげな装いで
人を心地よい気分にさせることも大切ですね。
久郷直子