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2023年11月 歳時記のある暮らし

垣根に咲く山茶花に初冬の訪れを感じるころです。
皆様、すこやかにお過ごしでしょうか。
いつも『神秘の健康力』をご愛用いただき誠にありがとうございます。

 金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に  与謝野晶子
イチョウ並木の黄葉は十一月の空を明るく照らし、空から大地まで一気に黄金の世界を作り出すような迫力があります。イチョウは他の木に比べて葉や枝や幹に水分が多く、燃えにくい木として関東大震災をきっかけに注目され、都市空間の街路樹として積極的に採用されるようになりました。
「霜月」とも呼ばれるように、標高の高い所から次第に初霜の便りが届きます。冬型の気圧配置となって寒気が南下してくると木枯し一号が吹きます。未だ寒さに慣れていない身体にとって十一月は皮膚で冷えを感じやすいころです。
 よしさらば四方の木枯し吹きはらへ一葉くもらぬ月をだに見む  藤原定家
木枯しが吹く夜、枯葉や雲がせっかくの美しい月をくもらせているのでしょうか。四方から吹く木枯しに、どうせ寒いのならせめてくもっていない月だけでも見たいから、何もかも吹き払ってくれ、と木枯しに勢いよく命令しているようです。
冷たい風の名前については、木枯しの他に「おろし」があります。おろしは山の上から吹き下りる風で、六甲山から吹き下りる「六甲おろし」や筑波山から吹き下りる「筑波おろし」などがあります。おろしは清酒の寒造りに活かされ、有名な「灘」の酒は六甲おろしを利用します。北向きの構造の酒蔵で六甲おろしの寒気を取り込み、雑菌が繁殖しにくい清潔な環境で雑味のない清酒がつくられます。
三日の文化の日をはさんで読書週間がありますが、「読書の秋」といわれるようになった由来は、夏目漱石の「三四郎」という小説にあるといわれます。小説の中で古代中国の詩人である韓愈の「灯火親しむべし」という詩が紹介されたことから、秋の夜は過ごしやすく読書に最適な季節と認識されるようになったようです。
最近では、時短のために情報収集や本を読むかわりに動画を利用する事が多くなりました。映像を見ているほうが楽で、その時は「なるほど」とわかった気になるのですが、見終わった後、内容を思い出そうとするとあまり覚えていないことに気付きます。本を読むときは想像力を働かせながら文脈をたどっているので、自分の知識や経験と関連付けて記憶に残しているようです。秋の夜長は読書を楽しんでみてはいかがでしょう。
八日の立冬を過ぎると肌寒さを感じはじめます。十三日は「亥の子の日」。江戸時代、こたつを出すのは旧暦十月、すなわち亥の月の亥の日とされていました、亥は五行では水の気とされ、火事の多かった江戸ではこの日にこたつ開きをすれば火事を防げると縁起を担いだようです。
十六日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。ブルゴーニュ地方のボジョレー地区では、その年に穫れたブドウで造るワインでブドウの出来ばえを確認します。解禁日は、毎年十一月の第三木曜午前〇時と定められていて、日本は日付変更線の関係で、本場フランスより約八時間早く楽しめます。
グルメの秋は晩秋に引き継がれます。寒くなるにつれズワイガニやケガニ、貝殻をもつ甲いか、キンキやカワハギ、ヒラメ、ボラもおいしい時を迎えます。ほうれん草やさつま芋、レンコンも晩秋の食卓の定番ですね。十一月は「鍋の日」もありますので、旬のご馳走をあつあつで味わうのも素敵ですね。
空気が冷たく乾燥し感染症への予防が必要になります。インフルエンザの予防接種も混まないうちに予約しておきましょう。

健康対策には高麗人参 健康食品『神秘の健康力』。
皆様のご健康をお祈り申しあげます。

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