2024年4月 歳時記のある暮らし
陽光を受けて花が咲き蝶が舞う季節となりました。
皆様、すこやかにお過ごしでしょうか。
いつも『神秘の健康力』をご愛用いただき誠にありがとうございます。
四月四日からは二十四節気の「清明」。春の日差しを受けて芽吹いた草木が成長し、品種の見分けがつくころです。四月と聞いて思いつくのは入学式や入社式。天地万物が清々しく明るい生命力にあふれ、希望を胸に抱く新人にエールを送るのにふさわしい季節です。
この時季、「山笑ふ」や「風光る」などの春光を感じる言葉に出会います。「山笑ふ」は、『臥遊録』の「春山淡冶にして笑うが如く…」が語源ですが、これは木々が芽吹き花が咲き、明るく生気に満ちてくる山の様子を表します。「風光る」は、寒暖を繰り返しながら春へと向かい日差しが強まる中で、鋭かった風もやわらかに吹きわたり光って見えるようだ、そんな感覚的な表現の季語です。
四月は「卯月」とも呼びますが、稲の種を植える時期を示す「苗植月」から転じたという説があります。日本の暦には農事に由来する名前が多くあり、十九日からの「穀雨」も、穀物の成長を助ける雨という意味です。
実は、春の楽しみの一つのお花見も農事とかかわりのある行事でした。ちなみに、花見の起源には諸説あり、奈良時代には貴族は梅の花を鑑賞していたようです。ところが八九四年の遣唐使廃止を一つのきっかけに、中国から伝来した梅から日本古来の桜へと親しみの対象は変わってゆきました。
桜の語源は、「サ」が田の神様を、「クラ」は神様が座る場所を意味するという説があり、田の神様が春になると里にやって来て、桜の木に宿り花を咲かせて人々に種をまく時期を教えてくれる、という信仰がありました。人々は桜の花が咲くと、田の神様を迎えるために桜の木の下に料理や酒を用意してもてなし、神様とともに料理や酒をいただいて豊作を祈願しました。これがお花見の由来といわれます。
田の神の他にも日本には、漁の神の恵比寿、海の綿津見神や船の神の船霊もいます。農耕や漁に携わりながら自然の恵みにあやかる一方、台風や日照りの脅威にさらされる暮らしの中で、人々は自然現象に神を感じるようになったのでしょう。天候だけではなく山や岩、木や滝などの自然物にも神聖な価値を見出し、注連縄や紙垂を印して神様の宿る清浄な場所とづけました。さらには商売や学問の神、縁結びの神、台所の守護神、荒神様の存在に見るように家の中にまで、そこここに神様がおられます。森羅万象に神を感じる日本古来の考え方が暮らしに息づいています。
四月八日は花祭り。花で飾った小さな花御堂の中の水盤に誕生仏を安置して、柄杓で甘茶を誕生仏にかけてお釈迦様の誕生を祝います。このことは、お釈迦様が誕生した時に、九匹の龍が天から降りてきて甘露の雨を注いだという言い伝えに由来しています。
桜の花と入れ替わるように花水木の花が咲きます。日差しが強まってゆくと、白や薄紅色の花びらに太陽の光が反射してきらきらと輝き、そのまぶしさに初夏への移ろいを感じます。この花のように見える部分は実は花びらではなく、総苞片(そうほうへん)と呼ばれる花のつけ根の葉です。花水木は北アメリカ原産の落葉小高木で、一九一二年に日本の桜の苗木がアメリカの首都、ワシントンD.Cに.贈られましたが、その返礼として一九一五年に花水木がアメリカから贈られました。
始まりの季節、四月は曇りのない明るく朗らかでまっすぐな世界が広がります。大自然の生命力と神々の存在を感じながら一歩前進する時季にしたいものです。
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皆様のご健康をお祈り申しあげます。
金氏高麗人参株式会社
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